患者さんの権利と責務~患者さまとより良いパートナーシップを築くために~
当院では患者さまとより良いパートナーシップを築くために、「患者さまの権利」や「安全の確保」などに病院をあげて取り組んでいます。また、「説明と同意」、「セカンドオピニオン」、「情報開示」などにより患者さまが自分の治療方針を自由に決定できるよう努めています。病院全体で組織的な安全管理体制を整え、「医療安全管理指針」を基に事故防止の原則を徹底し、患者さまの安全に配慮すると共に、情報開示制度により知る権利を尊重し、個人情報の保護やプライバシー確保にも努めています。
これらのことは病院側の対応のみならず、患者さまとのパートナーシップが重要となります。そのため当院では「患者さまの責務」を掲示しています。患者さまはご自身の健康状態に関する情報を、できるだけ正確にお伝えください。その他にも、病院規則を守り提供される医療に協力して、できるだけ健康的な生活習慣を身につけていいただき、より良いパートナーシップを築き上げ、相互の絆を強めていきたいと考えています。
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インフォームド・コンセント(説明と同意)
患者さまのご入院中の治療方針に関しては文書でわかりやすく丁寧な説明を心がけています。治療方針については、患者さまのご意見をよく伺い、患者さまと一緒に意思決定をしています。また、他の病院でセカンドオピニオンをお聞きになる権利を保障し、患者さまご自身の意思による選択を尊重します。
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安全の確保
当院では「医療安全管理指針」を基に事故防止の原則を徹底しています。医療安全管理委員会を中心に、責任体制の確立、組織的活動方針及び手順の作成、組織的な教育・訓練の実施、問題事例の原因分析を行って、病院全体や各々の職場において安全性の向上をはかっています。
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医の倫理に対する対応、説明と同意
当院では医の「倫理の問題」に対し、患者さまの人権を守ることを第一と考え、全職員が当院で定めた倫理規定の遵守に努めています。また、患者さまに対し、「患者さまの権利」について掲示し、知る権利に関してはインフォームド・コンセントの徹底に努めています。
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個人情報・プライバシーの保護
当院ではインフォームド・コンセント、情報の開示といった情報提供と共に、外来・入院患者のプライバシー保護に努めています。また個人情報保護法を遵守し、「個人情報保護規定」を策定し、患者さまの情報の取扱いには慎重を期しております。
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相談窓口-患者さまやご家族の意見尊重-
患者さまやご家族の抱える社会的問題、社会復帰、医療費の負担、施設入所などの問題には、医療ソーシャルワーカーを主体として相談に応じています。その他、医療サービス全般、苦情、提案など、患者さまやご家族の方の意見を尊重するため、相談窓口、意見箱の設置などで患者さまとのパートナーシップを高めております。
患者さまの権利と責務について
牧リハビリテーション病院は、患者さまの権利と意思を尊重し、信頼され、納得していただける良質な医療を提供できるよう努力しています。そのためには、双方がお互いに信頼し合える関係を保つことが不可欠であると考え、患者さまの権利と守っていただきたい責務を以下に定めます。
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良質な医療を受ける権利
患者さまは何人も差別されることなく、適切で良質な医療を平等に継続して受ける権利があります。
また、必要な時にはいつでも、医療従事者の援助・助力を求める権利を有します。 -
情報を知る権利(説明と同意)・選択の権利
患者さまは、担当医師や看護師より医療の内容、症状や危険性について、納得ができるまで充分に説明を受ける権利があります。その説明に同意したのちに、医療を受けることができます。説明に対して納得がいかない場合、治療を拒否する、あるいは他の医師の対診やセカンドオピニオンを受ける権利を有します。
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自己決定の権利
患者さまは、治療に関して自己決定権、すなわち自分自身について自由に決定を下す権利を有します。医師は患者さまが下そうとする決定により、もたらされる結果、拒否した場合に予測される事態を明確にご理解いただけるよう説明します。
また、担当医師より、患者さまに研究途上にある治療をお勧めする場合があります。その際も治療内容や予想される危険性、従来の治療法との違いなどについて、充分な説明を受ける権利があり、その説明に対して納得がいかない場合、治療を拒否することができます。 -
情報(個人情報)に関する権利
患者さまは、自分の診療に関し、情報の開示を求める権利、十分な情報を得る権利があります。
また、その機密を保持・保護される権利があります。
(機密保持に関する詳細は、個人情報保護方針~プライバシーポリシー~をご確認ください/1階、3階病棟、4階病棟掲示板にて掲示)
- 患者さまは、自分自身の健康状態や病状(既往歴、入院歴、投薬歴等)、その他必要事項について、可能な限り詳しく正確に医師をはじめとする医療従事者に対して提供する責務があります。
- 患者さまは、全ての患者さまが等しく「患者さまの権利」を行使するためにも、病院の規則を守り、提供される医療に協力して、出来るだけ健康的な生活習慣を身につける責任があります。また、他の患者さまの治療に支障を与えないように配慮する責務があります。
具体的には以下の通りとなります。
- 患者さまは、現在受けている治療やこれから受けようとする治療に関して、理解できない場合は、その旨を医師または看護師にお知らせください。また、患者さまは、症状に変化があった場合や治療中に問題が発生した場合は、速やかに医師または看護師にお知らせください。
- 患者さまは、保険情報やその他支払方法について変化があった場合は、正確な情報を病院に提供してください。請求書の受領後は、1週間以内に会計を済ませてください。
- 患者さまは、盗難、紛失防止のため、貴金属の持込みをしないでください。金銭の管理は患者さま個人で行ってください。多額の現金を常時お持ちにならないでください。
- 患者さまは、携帯電話を病室で使用しないでください。使用される際は、病棟の洗濯場、または1階の公衆電話スペースでご使用ください。
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患者さまは、病院食以外の食品のお持込や患者さま同士の食べ物のやり取りは行わないでください。
(適切な治療の妨げになる場合や、衛生上問題となる場合がございます) - 患者さまは、面会時間と面会方法を守ってください。
- 患者さまは、敷地内での禁煙をお守りください。
社会医療法人 ONE FLAG
牧リハビリテーション病院 院長 泰永 募
令和5年8月1日改定
医療安全管理指針
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基本的な考え方
患者さんに安心・安全な医療を提供できるよう、個人レベルのみならず病院全体で組織的な安全管理体制を整えます。
病院長のリーダーシップのもと、全職員で積極的に医療安全に取り組むよう努めます。 -
医療安全管理のための組織体制について
病院長をはじめ、各部署の責任者で構成する医療安全管理委員会を設置し、医療安全に係る責任体制の確立、組織的活動方針及び手順の作成、組織的な教育・訓練の実施、インシデント・アクシデント発生時は当事者等から報告を受け原因分析を行います。 また、各部署にリスクマネジメント委員を置き、現場の医療安全に係る実践と評価を行います。
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医療安全のための職員の研修・教育について
医療安全管理に関する全職員対象の研修を年2回以上行います。集合研修に参加できない職員に対しては集合研修と同じ知識・技術が習得できるようリスクマネジメント委員が教育を行います。
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医療に係る安全確保を目的とした改善方策について
広く医療安全に関わる情報を集め、当院のマニュアルを評価します。インシデント・アクシデント事例が発生した際は報告事例の分析を行い、再発防止に努めます。また、再発防止を目的として、組織全体に周知を図り、情報を共有します。各部門は院内の事故防止マニュアルに沿って役割に応じたマニュアルを作成し実践します。
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医療事故発生時の対応について
医療事故が発生した場合は、「事故発生時の対応マニュアル」に基づき、誠実に対応いたします。 また、人命救助と被害の拡大防止に全力を尽くします。患者さんが死亡するなど重大な事故が発生した場合、医療事故調査・支援センターへ報告し、外部の医療の専門家の支援を受けながら、速やかに院内事故調査を行います。
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医療安全管理指針の共有について
本指針の内容は、全職員が常時閲覧できるよう各部署に配置するとともに、当院ホームページでも公開し、患者さんおよびご家族がいつでも閲覧できるようにしております。
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患者さん・ご家族からの相談への対応について
患者さん・ご家族からの病状や治療方針に関する相談に対しては地域連携室が窓口となり、誠実に対応いたします。また、インシデント・アクシデント等医療安全に関する相談には所属長、医療安全管理者が対応いたします。
令和5年9月1日
社会医療法人 ONE FLAG
牧リハビリテーション病院
医療安全管理委員会
感染管理指針
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基本的な考え方
当院は患者さんの安全を最優先とする感染管理対策を行い、医療関連感染の予防・再発防止を徹底します。
全職員は医療関連感染の防止の重要性を認識し、感染管理ガイドラインを遵守し、より安全で質の高い医療環境の提供に努めます。 -
感染管理のための組織体制
病院長は積極的に医療関連感染管理対策に関わり、感染管理委員会、及びその下部組織として感染対策チームを設置します。
1)感染管理委員会(infection control committee:ICC) 病院長及び医局、看護部、リハビリテーション部、薬剤科、栄養科、放射線科、事務部の各部署責任者、代表者で構成されます。医療関連感染管理の病院全体に関わる方針を決定し、感染対策の業務を推進します。
2)感染対策チーム(infection control team:ICT) ICCの下部組織であり、医局、看護部、リハビリテーション部、薬剤科、栄養科、放射線科、事務部の各部署から選出されたメンバーで構成されます。医療関連感染対策の実務を担当し、医療関連感染に関する監視を行い、情報を収集し、指導・教育する役割を担います。 -
感染管理のための職員の研修・教育
ICTは年2回以上、全職員を対象として医療関連感染管理の研修会を行います。また必要に応じて臨時の研修を開催します。また、院外の研修情報を告知し、参加支援を行います。
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医療関連感染管理における、職員の基本的な対応
職員は、全部署配布の感染管理委員会ファイル及び、感染管理ガイドラインに従って、医療関連感染防止対策を実施するとともに、自身の体調管理に努めます。
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感染症の発生状況の報告
当院入院時点ですでに何らかの感染が判明している場合や、院内で感染症に罹患した場合、主治医が感染発生報告を行います。
ICTメンバーは感染情報レポートを定期的に記載します。また各部署責任者は職員の感染症罹患を把握し、患者接触の状況に合わせて関連部署に公表します。 -
医療関連感染の発生時の対応
職員は、医療関連感染を疑われる事例が発生した場合は速やかに感染管理委員会に報告し、感染管理委員会は詳細の把握に努め、必要な場合は専門家の支援も受けながら対策に介入します。
またアウトブレイクが疑われる異常発生時は、迅速に臨時感染管理委員会を開き対応を行います。また、報告の義務付けられている疾患が特定された場合は、速やかに保健所に報告します。 -
感染管理指針の閲覧・情報共有
本指針の内容は、全職員が常時閲覧できるよう各部署に配置するとともに、当院ホームページでも公開し、患者さんおよびご家族がいつでも閲覧できるようにしております。
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患者さん・ご家族からの相談への対応
感染症の病状や治療方針などに関して、患者さん・ご家族からご相談があった場合には、主治医をはじめとして治療に関わる職員全員が誠実に対応いたします。
令和6年11月1日
社会医療法人 ONE FLAG
牧リハビリテーション病院
感染管理委員会