2020.07.21
手外科・外傷
TFCC損傷【手外科・外傷】
TFCC損傷については藤尾院長が毎年香港中文大学で講演、ライブサージェリーを行い、世界的に注目を浴びています。2015年にはフランス (リヨン手関節国際学会)講演、2016年にはブエノスアイレス(国際手外科学会)で主題講演を行いました。純粋に鏡視下に縫合しているのは我々が最初であり、安定した成績を得ています。
TFCC損傷とは手を地面について捻られるような外傷が多く、スポーツ(テニス、野球、剣道、柔道など)での瞬間的な外力が加わって受傷される患者さんと繰り返しの動作(物を持ち上げる仕事、絶えず手関節を捻る動作を繰り返す仕事)でも起こります。症状は手関節を捻るとき、尺屈といって手首を小指側に倒す動作で手関節の小指側に痛みを生じます。
特にTFCCが尺骨小窩から剥脱すると遠位橈尺関節に不安定性が生じ治療が必要になります。
MRIで尺骨小窩が白く輝いている部分が断裂を現している。
受傷時であれば、ギプスで治癒する可能性がありますが、6週間以上経った患者さんの場合、遠位橈尺関節を安定させる下記のような装具を3週間装着して頂きます。
それでも改善しない場合は我々の開発した鏡視下縫合法で治療します。
我々が開発したInside-out縫合器鏡視下に縫合している(特許31U0003)
手術後は3週間上腕からギプス固定して、その後自分で動かします。6週間からリハビリに通院して約3ヶ月で復帰を目指します。