2020.11.12
肩関節外科
肩鎖関節脱臼【関節外科】
病態・症状
病態:外力によって鎖骨が肩甲骨から外れた状態
症状:疼痛、肩の可動域制限、だるさ、美容的な問題
肩鎖関節脱臼の分類(Rockwood)
分類
タイプⅠ:肩鎖関節捻挫
タイプⅡ:肩鎖関節亜脱臼
タイプⅢ:肩鎖関節脱臼 上方転位
タイプⅣ:肩鎖関節脱臼 後方転位
タイプⅤ:肩鎖関節脱臼 上方に大きく転位
タイプⅥ:肩鎖関節脱臼 下方転位
手術適応
タイプⅠ・Ⅱ:保存加療
タイプⅢ:相対的手術適応、重労働、スポーツ、若年者など
タイプⅣ~Ⅵ:絶対的手術適応
手術加療
当院では関節鏡を併用してDog-Boneで肩鎖関節脱臼を整復します。
利点:烏口突起の下(神経がある)を鏡視で確認できます。問題なければ抜去は必要ありません。
受傷後1か月を経過していると自家腱(膝や手首)が必要になることもあります。
後療法
・手術翌日よりシャワー可能です
・術後数日で退院可能です
・術後1週のレントゲンで問題なければ肩を挙上する運動を開始します(まずはリハビリで練習)
・術後2週から自分で動かす練習を開始します
・術後3-4週はスリング(三角巾)を使用します
・術後1か月で自動挙上90度
・術後2か月で自動挙上150度
・術後3か月で制限なく挙上許可