2020.08.24
手外科・外傷
母指CM関節症【手外科・外傷】
最近では母指CM関節症においても関節鏡下に手術可能となっており、人工の靱帯を使って小さい創で手術が可能となりました。母指CM関節とは母指のつけ根の関節軟骨が変形し、つまみ動作で痛み(特にペットボトルの蓋を開ける動作)が出現します。
レントゲンで変形の程度をみます。程度が1なら装具や注射療法が効果あります。
しかし、程度が2を超えると痛みが改善しないことが多いです。そこで鏡視下に傷んだ軟骨や炎症の元である滑膜を切除し、人工靱帯で修復します。
手術後はギプスで2週間固定し、その後自分で動かします。約4週間後からリハビリで関節を柔らかくします。日常生活は約1ヶ月で復帰可能ですが、自分の親指になったと実感できるには約3ヶ月かかることが多いです。
患者さん自身の治癒能力を生かした手術法です。
XPでは徐々に関節の隙間ができていることがわかります。