地域連携室「後方支援」【地域連携室】
令和4年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。また、皆様方におかれましては、日頃より当院の地域連携室業務に多大なるご理解ならびにご協力を賜り改めて心より感謝致します。
地域連携室の業務における「後方支援」では、退院・転院相談およびそれに付随する相談(介護保険制度など)が中心的業務であり当院の医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が対応をおこなっております。当院ではご高齢の方が約半数を占める為、退院・転院調整を行う上で介護支援事業所等との連携を図っております。また、転院調整でも近隣の回復期リハビリテーション病院・地域包括ケア病棟といった医療機関と連携を図っております。上記にもあるように当院で転院調整・退院調整が必要な患者様には高齢の方が多いです。医療機関への調整はもとより、退院調整において福祉機関、介護支援事業所との連携が必要不可欠です。患者様が退院後に安心して在宅療養生活を送ることができるように、退院時には介護支援専門員(ケアマネージャー)や訪問看護師などに来院していただき、退院前カンファレンスを実施し情報共有を行う支援を行ってまいりました。しかしながら、日本国内における新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当院においても受診患者様や来院者のトリアージを厳重に行うこととなり、面会制限をはじめ、ご家族様や介護支援専門員の方々が患者様と直接お会いし病状確認や退院後の注意点を確認することなどが困難となりました。しかしながら、退院前カンファレンスは各関係者が情報を共有し、患者様・ご家族様の不安を解消することで、退院後も安心して療養生活を送るためにとても重要な場になります。そこで当院ではオンラインを活用し、ご本人様の状況を把握する取り組みを行っております。オンラインを通じて退院前カンファレンスを開催することにより、従来では狭い会議室へ関係者一同が窮屈しながら実施されておりましたが、オンライン会議においてはネット環境が整っていればどこでも場所を選ばず開催できる様になりました。味気のない感じもするかと思いますが、リハビリ室からリハビリの状況を確認しながら開催ができ、なかなか動けない方はベッド上からでも開催が可能となりデメリットだけではありません。また、関係者の方が出先であっても参加して頂けることが可能です。そのため、出先から電車や車、バイクを走らせて来院して頂くことが不要となりました。画面を通じてですが、ご本人様の状況を確認して頂くことで、介護関係者の方々も安心されております。関係者同士の顔が見えることにより電話だけでは伝わらない表現や状況を共有することが可能となり、より安心して自宅環境へと迎えいれてサポートをして頂いております。
新しい生活様式が確立されているなかで、退院調整においても柔軟に対応を行い、少しでも患者様・ご家族様が円滑に不安なく退院(在宅復帰)ができるように努めてまいります。