患者さんの権利と義務
安全で質の高い医療を提供するためには、病院と患者様の双方がお互いに信頼し、協力しあうことが最も重要です。そのためには「患者さんの権利」と「患者さんの義務」を明確にし、双方が実践することで、良質な医療サービスの提供を実現します。
患者さんの権利
- 個人的な背景の違いや病院の性質などにかかわらず、必要な医療を受けることができます。
- 医療の内容、その危険性および回復の可能性について、理解できる言葉で説明を受け、それを 十分に納得して同意したのちに、医療を受けることができます。ただし、必要に応じて主治医の判断によって家族、代理の方にお話しをする場合もあります。
- 現在受けている治療、処置、検査、看護、食事、その他についてご自分の希望を申し出ることができます。また、他の医療機関に転院を希望される場合は、ご紹介させていただきます。
- 医療上の個人情報は保護されます。
- 研究途上にある治療をお勧めする場合には、治療の内容や予想される危険性、従来の治療法との違いなどについて、前もって十分な説明を受けることができます。
患者さんの義務
- ご自身の健康状態、既往歴や入院歴、投薬歴その他の必要事項について、正確かつ完全な情報を病院にご提供ください。
- 現在受けている治療やこれから受けようとする治療に関して、理解できない場合はその旨を医師または看護師にお知らせください。
- 症状の変化や治療中に問題が発生した場合は、医師または看護師にお知らせください。
- 保険その他支払い方法について正確な情報を病院にご提供ください。請求書の受領後は、速やかに会計をお済ませください。
- 入院中、別の部屋や階に移動が必要になる場合があります。その際はご了承お願いします。
- 病院内の他の患者さんやスタッフには節度ある態度で接してください。
(暴言、暴力、威嚇、各種ハラスメント、強要・脅迫、飲酒状態、その他の迷惑行為はお止めください) - 病院内では静粛を保ち、調度品や備品は大切に扱ってください。
- 貴重品(金銭)やその他の持ち物は個人の責任で管理してください。
- 当院は敷地内全面禁煙です。ご協力をお願いします。
- 病院内での携帯電話等のご使用は、院内に掲示されているルールを順守し、まわりの方のご迷惑にならないようにお願いします。
- 病院内での無断撮影や録音、SNSへの投稿は禁止しております。
- 面会時間をお守りください。
- 退院は原則として午前10時までにお願いします。
- 上記内容に違反し、診療の妨害または他の患者さんの迷惑であると判断した場合、診療をお断りし、院外退去を求めることがあります。それでも尚 改善されない場合、警察等に通報することがあります。
個人情報の利用目的
当院は、関係法令やガイドライン等に基づき、個人情報を下記の目的に利用し、その取り扱いには細心の注意を払っています。
個人情報の取り扱いについてお気づきの点は、窓口までお気軽にお申し出ください。
医療提供
- 当院での医療サービスの提供
- 他の病院、診療所、助産所、薬局、訪問看護ステーション、介護サービス事業所等との連携
- 他の医療機関等からの照会への回答
- 患者様の診療のため、外部の医師等の意見・助言を求める場合
- 検体検査業務の委託その他の業務委託
- ご家族等への病状説明や質問への回答
- その他、患者様への医療提供に関する利用
診療費請求のための事務
- 当院での医療・介護・労災保険、公費負担医療に関する事務およびその委託
- 審査支払機関へのレセプトの提出
- 審査支払機関又は保険者への照会及び回答
- 公費負担医療に関する行政機関等へのレセプトの提出、照会への回答
- その他、医療・介護・労災保険、および公費負担医療に関する診療費請求のための利用
当院の管理運営業務
- 会計・経理
- 医療事故等の報告
- 医療サービスの向上
- 入退院等の病棟管理
- その他、当院の管理運営業務に関する利用
企業等から委託を受けて行う健康診断等における、企業等へのその結果の通知
医師賠償責任保険などに係る、医療に関する専門の団体、保険会社等への相談又は届出等
医療・介護サービスや業務の維持・改善のための基礎資料
当院において行われる医療実習への協力
当院において行われる症例研究等
外部監査機関への情報提供
当院において日常生活上のサービスを受けられた場合における連携事業者への情報提供
外部研究機関との共同研究への参加および情報提供
※ 詳細については、別途院内に掲示いたします付記
- 上記の情報提供について同意しがたい事項がある場合には、その旨をお申し出ください。
- お申し出がないものについては、同意していただけたものとして取り扱わせていただきます。
- これらのお申し出は後からいつでも撤回、変更等をすることが可能です。
医療安全について
医療安全に関する基本方針
近年、医療機関における医療事故の発生は各方面で大きく取り上げられ、社会問題化しています。そのような中で、医療事故を防止し、安全な医療を提供することは、医療機関に課せられた社会的使命です。病院及び職員個人が医療安全の必要性、重要性を病院全体及び職員自身の課題と認識しなければなりません。何よりも患者さんの安全を第一に考え、そして医療現場で働く全ての医療従事者の安全を守るために、安全管理に取り組む必要があります。そのためには、「人は誰でも間違える」ことを前提に、エラーを起こさせない環境や事故を未然に防ぐことが出来るシステムを構築することが必要であると考えています。
医療安全管理体制
当院では、適切な医療安全管理を組織横断的に推進し、安全な医療を提供するため、医療安全管理部を設置しています。医療安全管理部は医療安全管理室、医薬品安全管理室、医療機器安全管理室、感染制御室により構成されています。その統括責任者として医療安全管理部長を配置しています。
【医療安全管理室】
- 医療安全管理者を配置しています。
- 医療に係る安全管理のための指針整備、委員会の開催、インシデント・アクシデントレポートの検討・対策・分析、職員研修、事故報告等を行っています。
【医薬品安全管理室】
- 医薬品安全管理者を配置しています。
- 医薬品の安全使用・管理の確保、委員会の開催、職員研修、医薬品に関する情報の収集・分析・評価等を行っています。
【医療機器安全管理室】
- 医療機器安全管理者を配置しています。
- 医療機器の保守点検に関する計画の策定及び適切な実施、委員会の開催、医療機器の安全使用に関する情報の収集、職員研修等を行っています。
【感染制御室】
- 院内感染管理者を配置しています。
- 感染症の発生状況の報告、院内感染対策のための指針策定、委員会の開催、職員研修、職員に対するワクチン接種の企画・実施等を行っています。
チーム医療について
各分野の専門スタッフがチームを組み、一丸となって患者さんの治療にあたることを「チーム医療」といいます。
当院では医師をはじめ、コメディカル(comedical)スタッフとして、看護師・薬剤師・療法士・検査技師・放射線技師・臨床工学士・管理栄養士・医療ソーシャルワーカー・診療情報管理士等の豊富な医療専門職を配置しています。
これらの各専門職が専門的なスキルを発揮しつつ、互いの専門性を尊重し、ひとつのチームとして治療にあたることで、患者さんの生活の質(QOL)を多方面から捉え、その患者さんにとって最良の治療を提供することを目指します。
実際の活動としては、個々の患者さんについてチームによる退院に向けたカンファレンスやミーティングを開催したり、その他、医療安全、感染管理、栄養サポート、褥瘡対策、糖尿病友の会等の専門チームによる会議や院内ラウンド等を行っています。
さらに患者さんが退院をされる際には、病院内におけるチームにとどまらず、転院先の医療機関や施設、在宅医療を担う診療所や介護事業者等とも連携しながら、広い意味でのチームとして退院を支援していきます。
そして、もちろんチーム医療では、患者さん自身やご家族もチームのメンバーとなります。患者さん自身が治療に積極的に参加していただき、治療や療養に関する質問や悩み・希望等がある場合は、お気軽にスタッフまでお尋ねください。
牧病院の職員数および認定資格について